診療時間
日/祝
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:14:00~17:00
【休診日】水曜日、日曜日、祝日

口腔外科

幅広い症状に対応する
口腔外科

お口・あご・顔面まで専門的に診る歯科診療

口腔外科は、お口の中や顎(あご)、顔面領域の外科的な処置を専門とする診療科です。むし歯や歯周病治療とは異なり、親知らずの抜歯、顎関節症の診断と治療、スポーツや事故による外傷(歯の破折や顎の骨折など)、お口の粘膜の疾患(口内炎やできもの)など、幅広い症状に対応します。

親知らず

親知らずは、一番奥に生えてくる永久歯で、正式には「第三大臼歯」と呼びます。
現代人は顎が小さく、親知らずがまっすぐに生えるスペースが不足している場合が少なくありません。そのため、斜めや横向きに生えたり、歯ぐきに埋まったまま(埋伏)になったりします。このような状態は、隣の歯を押して歯並びを乱したり、汚れが溜まってむし歯や歯ぐきの炎症(智歯周囲炎)を引き起こしたりする原因となります。

こんなお悩みありませんか?

  • 奥歯の奥の歯ぐきが腫れ、顔の輪郭まで変わってきた
  • 痛みや腫れがひどく、口を大きく開けられない
  • 親知らずの周辺が擦れて、治りにくい口内炎ができている
  • 斜めに生えた歯で頬の裏側を噛んだり傷つけたりする
  • 他院で「根が深く抜歯が難しい」と断られてしまった
  • 奥歯のさらに奥から、ズキズキとした強い痛みを感じる

抜いたほうがいい親知らず

以下の場合は、抜歯をおすすめする場合があります。

  • 部分的に歯ぐきに埋まっている

    親知らずが部分的に歯ぐきに埋まっていると、歯ぐきがかぶさって歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。その結果、周囲の歯ぐきに炎症が起こる「智歯周囲炎」を発症することがあります。疲れや寝不足のときに痛みが出やすく、放置すると腫れや痛みが強くなる恐れがあります。

  • 隣の歯を押している

    親知らずが生える向きや位置によっては、周囲の歯を圧迫し、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。特に矯正治療の途中や治療後に親知らずが萌出すると、整えた歯列がずれる原因になることもあります。そのため、矯正治療を計画する際には、親知らずの抜歯を含めて検討することがあります。

  • むし歯や歯周病のリスクが高い

    親知らずはお口の奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくく、汚れが残りやすい歯です。そのため、むし歯や歯周病を発症しやすく、周囲の歯ぐきに炎症を起こすこともあります。セルフケアが難しく、症状が進行している場合には、トラブルを防ぐため早めに抜歯を検討することがあります。

たとえまっすぐきれいに生えていても、上下の親知らずがそろわず、かみ合っていないケースでは注意が必要です。
例えば、下の親知らずが埋まっていると、上の親知らずだけが伸びてくることがあります。歯は本来、上下でかみ合うことで安定しますが、かみ合う歯がないと伸び続け、歯ぐきに当たって痛みを引き起こすことがあります。

抜歯後の注意点

親知らずを抜歯したあとは、個人差があるものの痛みや腫れがあらわれることがあります。
抜歯後は次のことに注意して、傷口の回復に努めましょう。

  • 運動や入浴を避け安静に過ごす

    親知らずを抜いた当日は、激しい運動や飲酒、長時間の入浴は控えてください。血流が促進されることで、出血が続いたり腫れが強く出たりすることがあります。できるだけ安静に過ごし、入浴は短時間のシャワー程度にとどめるよう心がけましょう。

  • 抜歯した場所を触り過ぎない

    抜歯後は傷口が気になり、舌や指で触りたくなることがありますが、触りすぎると細菌が入り込み感染の原因になります。また、血液が固まってできる血餅が取れると治癒が遅れる恐れがあります。できるだけ刺激せず、触らないようにしましょう。

  • やさしくうがいをする

    抜歯後は出血が気になり、強くうがいをしたくなることがありますが、勢いのあるうがいは避けましょう。血餅が洗い流されると、治りが遅れる原因になります。うがいをする際は、口の中を軽くすすぐ程度にとどめ、刺激を与えないよう心がけてください。

  • お口に負担をかけない食事をとる

    抜歯後しばらくは、傷口に刺激を与える食事は控えましょう。辛いものや香辛料の強い料理、かたい食べ物は、痛みや治癒の遅れにつながることがあります。事前に、おかゆや雑炊、ゼリー、ヨーグルト、うどんなど、やわらかく食べやすいものを準備しておくと、抜歯後も安心して食事ができます。

  • 喫煙を控える

    たばこは抜歯後の傷の治りを遅らせる原因になります。タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させ、血流を悪くする作用があるためです。さらに、細菌感染のリスクも高まり、痛みや腫れが長引く可能性があります。抜歯後はできるだけ喫煙を控えましょう。

check 親知らずをきっかけに、これからのお口の健康を守りましょう

親知らずは、生え方や位置によってはトラブルを起こしやすく、痛みや腫れをきっかけに来院される方も少なくありません。実は親知らずの治療や抜歯は、お口全体の状態を見直す良いタイミングでもあります。当院では、親知らずの治療後もむし歯や歯周病の早期発見・予防のために、定期的な検診とクリーニングをおすすめしています。普段は気づきにくい磨き残しや噛み合わせの変化も、定期的にチェックすることでトラブルを未然に防ぐことができます。親知らずの不安が解消されたあとも、健康なお口の状態を長く保つために、予防歯科・定期健診をぜひご活用ください。

予防歯科・定期健診

歯ぎしり・食いしばり

睡眠中や日中の集中時など、無意識のうちに歯を強く擦り合わせたり(歯ぎしり)、噛みしめたり(食いしばり)する癖を「ブラキシズム」と呼びます。
ご自身では気づきにくいものの、この時にかかる力は非常に強く、歯や顎の関節に大きな負担をかけ続けます。これが慢性化すると、歯のすり減りや破折、知覚過敏、さらには顎関節症や頭痛、肩こりなどを引き起こす原因にもなってしまうのです。

こんなお悩みありませんか?

  • 朝起きると、あご周りの筋肉に重い疲労感がある
  • ふとした瞬間に、無意識で歯を強く噛み締めている
  • 歯の表面にヒビが入ったり、先端が欠けたりしている
  • 一緒に寝ている家族から、ギリギリという音を指摘された
  • 口を開け閉めするたびに、あごの関節からカクンと鳴る
  • 自分に合った効果的な対処法や治療法を知りたい
  • なぜ歯ぎしりをしてしまうのか、根本的な原因を知りたい
  • これ以上歯がすり減らないための予防策を相談したい
  • 目覚めたとき、あごの痛みやだるさで口が開けづらい

歯ぎしり・食いしばりの原因

  • ストレス

    心理的なプレッシャーは、睡眠中の異常な歯の接触を引き起こす最大の要因です。
    仕事や環境の変化で抱え込んだ緊張を、無意識のうちに顎の筋肉を動かして発散するメカニズムが働きます。歯や関節への破壊が深刻なレベルへ進む前に、根本的な改善へ取り組む対応が欠かせません。

  • 歯並び

    上下の噛み合わせが不安定な状態も、顎の異常な動きを誘発します。
    一部の歯だけが強くぶつかったり、被せ物の高さが合っていなかったりすると、体は無意識にバランスを探ろうと擦り合わせを繰り返す仕組みです。特定の箇所へ極端な負荷が集中する事態は避けられません。

  • 枕が合わない

    睡眠中の不自然な姿勢は、顎の筋肉をこわばらせる原因に直結します。
    特に高すぎる枕などで首が曲がった状態が続くと、無意識に奥歯を強く噛み締めてしまう結果につながるのです。体に合った寝具を選び、深く眠れる環境を整える工夫が予防に役立ちます。

  • 集中している時間が長い

    パソコン作業や精密な趣味などに没頭している最中も、お口周りには強い力がかかります。
    何かに集中してパフォーマンスを高めようとする際、人は自然と奥歯を噛み締めて踏ん張る習性を持っています。日中の無意識の癖を把握し、意識的にコントロールすることが必要です。

歯ぎしり・食いしばりの種類

  • グラインディング(歯ぎしり)

    上下の歯を左右に強くこすり合わせるグラインディングは、就寝中にギリギリという摩擦音が出やすいのが特徴です。
    そのため、同居するご家族の指摘によって、発覚するケースが目立ちます。顎関節症の原因になるだけではなく、歯の表面にあるエナメル質を削り落とし、内側の象牙質まで露出させる可能性があります。歯の摩耗が進むと、治療済みの詰め物が脱落したり歯が割れたりする原因になりかねません。

  • クレンチング(かみしめ)

    摩擦音を一切出さないため、本人にも家族にも見過ごされやすいのがクレンチングの厄介な点です。
    夜間だけでなく、日中のデスクワーク中にも発生し、強い力で上下の歯を静かに噛み締めます。逃げ場のない圧力は歯や歯茎へ蓄積し、咬筋や側頭筋の痛み、あごの骨がこぶ状に膨らむ「骨隆起」の形成につながる仕組みです。垂直方向の持続的な負荷が根元へ集中しやすく、歯が破折してしまうトラブルも決して珍しくありません。

  • タッピング(歯をカチカチする)

    上下の歯をカチカチと小刻みに打ち鳴らす動作が、タッピングと呼ばれる現象です。就寝中の無意識下で起こるだけでなく、日中の癖として繰り返す方も存在します。
    連続した接触音がはっきりと聞こえる性質から、自分自身で症状を自覚することが可能です。強いこすり合わせや噛み締めがないため、他の二つのタイプに比べると歯や顎への直接的なダメージは小さい傾向にあります。

歯ぎしり・食いしばりが及ぼす悪影響

  • 歯が割れる

    とくに注意が必要なのは、無意識に強く噛み締めてしまうクレンチングタイプの方です。
    ほかにも治療で詰め物をして高さが変わっている箇所には、逃げ場を失った力が一点に集中してしまいます。その結果、耐えきれなくなった歯が根元から割れてしまい、抜歯を余儀なくされるケースも少なくありません。
    ヒビの段階で発見できれば修復の選択肢が広がるため、違和感を覚えた際の早めの受診が大切です。

  • 詰め物が取れやすい

    治療したばかりの銀歯や被せ物が何度も外れてしまう場合、背景に歯ぎしりが隠れているかもしれません。
    毎晩のように強大な圧力がかかり続けることで、ご自身の歯と人工物をくっつけている接着部分に少しずつ負荷が蓄積していきます。やがて接着の限界を超えて土台から浮き上がり、食事中などに突然外れるトラブルを引き起こすのです。

  • 顎関節症になりやすい

    ダメージは歯そのものだけでなく、顎の関節や周囲の筋肉にも波及します。
    筋肉の過度な緊張状態が長期間続くことで関節に負担がのしかかり、「口を大きく開けられない」「開け閉めするたびにカクンカクンと音が鳴る」「顎周辺が痛む」といった顎関節症を招くリスクが高まります。症状が慢性化すると、日常生活に支障をきたすこともあるため、早い段階で対処することが重要です。

    顎関節症

治療方法

ナイトガード

就寝中にかかる歯や顎への負担を軽減するための専用マウスピースです。お一人おひとりの歯型をもとに、ぴったり合う形でオーダーメイドにて作製します。
毎日安心してご使用いただけるよう、装着時の違和感を抑えた精密な仕上がりに配慮しています。

治療期間・回数 1週間・2回
費用(税込) 3,850~6, 600円(保険診療)
メリット
  • 顎関節への負担軽減が期待できます
  • 噛み合わせのバランス調整をサポートします
  • 特定の歯に過度な力がかかるのを防ぎます
  • 歯の欠けや破折といったトラブルのリスクを抑えます
デメリット
  • お口の中に装着した状態へ慣れるまで日数がかかる
  • 使い始めは、顎の筋肉が少しだるく感じることがある
  • 患者様ごとのオーダーメイドになるため製作費用が生じる

顎関節症

「口を開けるとカクカク音が鳴る」「顎が痛む」「口が大きく開けられない」といった症状は、顎関節症の兆候かもしれません。
これは、顎の関節やその周囲の筋肉(咀嚼筋)に何らかの不調が生じている状態です。原因は一つではなく、歯ぎしりや食いしばり、ストレス、かみ合わせの不調和、生活習慣(頬杖や姿勢)などが複合的に関与していると考えられます。放置すると頭痛や肩こりなど、全身の不調につながる場合もあります。

こんなお悩みありませんか?

  • 耳の前あたりにある顎の関節にずっと痛みを感じる
  • 顎関節症がどのような病気か知りたい
  • 口が開かなくなった
  • 原因を把握して対策を考えたい
  • 頭痛や肩こりがひどく日常生活に支障がある

顎関節症の原因

  • あごの骨や関節の構造が
    影響することが
    あります

    あごの形や、あごの関節の中にある「関節円板(クッション)」の位置には個人差があります。この関節円板がずれていると、口を開け閉めしたときに違和感や音が出たり、あごに負担がかかりやすくなったりします。生まれつきの骨格や成長過程が関係する場合もあり、早めに状態を把握することが大切です。

  • 日常の癖や生活習慣があごに負担を
    かけている場合も

    頬杖をつく、片側だけで噛む、長時間スマートフォンを見る姿勢など、日常の何気ない癖や生活習慣もあごや筋肉に影響します。こうした負担が積み重なることで、あごの不調や違和感につながることがあります。ご自身の生活習慣を見直すことも、症状改善への大切な一歩です。

  • 噛み合わせの乱れが
    噛み癖を生むことも

    飛び出した親知らずや、噛み合わせが合っていない被せ物(冠)があると、知らず知らずのうちに噛みやすい側ばかり使ってしまうことがあります。こうした噛み癖は、あごの関節や筋肉に偏った負担をかけ、違和感や痛みの原因になることがあります。噛み合わせのチェックと調整は、とても重要です。

  • 無意識に行っている
    「歯ぎしり・食いしばり」に注意

    「食いしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」といった癖は、まとめてブラキシズムと呼ばれます。
    睡眠中や集中しているときなど、無意識のうちに行っていることが多く、あごや歯、筋肉に強い負担をかけてしまいます。放置すると、歯のすり減りやあごの痛みにつながることがあります。

投薬(症状を和らげるための補助的な治療)

顎関節症の治療では、症状に応じてお薬を使用することがあります。
これは、痛みや筋肉の緊張を一時的に和らげ、あごへの負担を軽減するための補助的な治療です。

  • 消炎鎮痛薬(例:セレコックス®)

    あごの周囲の筋肉が緊張している場合に、筋肉のこわばりをやわらげるお薬です。食いしばりや歯ぎしりなどにより筋肉が疲労すると、痛みやだるさが続くことがあります。筋肉の緊張を緩めることで、症状の改善をサポートします。

  • 筋弛緩薬(例:テルネリン®)

    フッ素(フッ化物)には、むし歯予防に重要な3つの働きが期待できます。歯の質(エナメル質)を強化し、酸に溶けにくい歯を作ります。歯から溶け出した成分を元に戻す「再石灰化」を促進します。むし歯菌の活動を抑制し、酸が作られるのを抑えます。特に歯質が未熟な乳歯や、生えたばかりの永久歯に定期的に塗布することが有効です。

生活習慣指導(あごへの負担を減らすための指導)

顎関節症の治療では、あごや筋肉にかかる負担を減らすために、日常生活での注意点や簡単なリハビリの指導を行うことがあります。
毎日の何気ない癖や生活習慣が、症状に影響していることも少なくありません。

  • 日常生活での注意点

    大きく口を開ける動作や、硬いものを噛む習慣、長時間の食いしばりなどは、あごに負担をかける原因になります。こうした動作をできるだけ避け、あごを安静に保つことが大切です。

  • 簡単なリハビリ・セルフケア

    症状に応じて、あごの動きを整えるための簡単な体操や、筋肉をリラックスさせる方法をご案内することがあります。無理のない範囲で行うことで、あごの緊張を和らげ、症状の改善をサポートします。

スプリント(マウスピース)治療

症状や噛み合わせの状態に応じて、スプリントと呼ばれるマウスピースを使用した治療を行うことがあります。
上下の歯が均等に接するように作製したマウスピースを装着することで、あごの関節や周囲の筋肉にかかる負担を軽減することを目的としています。
食いしばりや歯ぎしりによる過度な力を和らげ、あごの関節や筋肉を休ませることで、痛みや違和感の軽減が期待されます。装着時間や使用方法は、症状に合わせてご案内します。

治療期間・回数 1週間 2回
費用(税込) 3,850~6, 600円(保険診療)

その他の治療

口が乾燥する

口腔乾燥症とは

口腔乾燥症とは、さまざまな原因により唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥する状態を指します。
唾液には、お口の中を潤し、細菌や真菌の増殖を抑える働きがあるため、分泌量が減るとトラブルが起こりやすくなります。

こんな症状はありませんか?
  • お口の中が常にネバネバして不快感がある
  • 自分の息の口臭が以前よりきつくなったと感じる
  • 舌の表面が水分を失ってひび割れたように見える
  • 食事の味がぼやけて美味しく感じられなくなった
  • やたらと喉が渇き、頻繁に水分をとりたくなる
  • 舌や粘膜が擦れてヒリヒリとした痛みが走る

口の乾燥と舌の疾患の関係

口の中が乾燥すると、唾液による自浄作用が低下し、舌や粘膜にトラブルが起こりやすくなります。

口腔カンジダ症

カンジダ・アルビカンスという真菌によって起こる感染症です。
舌や口の中に白っぽい膜(偽膜)が現れ、ガーゼなどで拭うと取れるのが特徴です。
口の乾燥や体調の変化がきっかけとなることがあります。

詳しくはこちら
地図状舌
舌の表面にある舌乳頭が部分的に萎縮し、地図のような赤い模様が現れる状態です。
原因ははっきりしていませんが、口の乾燥や刺激によって、ヒリヒリ感や違和感を伴うことがあります。

※そのほか、溝状舌・黒毛舌・舌痛症など、口の乾燥と関連する舌の症状がみられることもあります。

検査・治療について

口腔乾燥症が疑われる場合は、唾液量の測定を行い、必要に応じて全身疾患との関連についても確認します。
また、シェーグレン症候群が疑われる場合には、専門の医療機関へご紹介いたします。
治療については、症状や原因に応じて、下記の方法を症状や原因に応じて組み合わせながら、治療を行います。

  • 生活習慣の見直し

    口の乾燥を悪化させる要因を減らすため、日常生活の見直しを行います。こまめな水分補給や口呼吸の改善、喫煙・飲酒の見直しなどを通して、唾液が分泌されやすい環境を整えていきます。

  • うがい薬や人工唾液の使用

    乾燥による不快感をやわらげ、口腔内を清潔に保つために、保湿作用のあるうがい薬や人工唾液を使用します。唾液の代わりとして口の中を潤し、ネバつきや違和感の軽減が期待できます。

  • 症状に応じたお薬の処方

    症状や原因に応じて、唾液の分泌を促すお薬や、口腔内の炎症・痛みを和らげるお薬を処方します。全身状態や服用中のお薬にも配慮しながら、無理のない治療を行います。

口周りを怪我した

転倒や衝突によるお口周りの外傷も、当院で速やかに処置いたします。
受傷直後の早い段階で適切な対応を行うことで、その後の傷の治りや歯を残せる確率が大きく変わります。

こんな症状はありませんか?

  • 転んで前歯を強くぶつけてダメージを受けた
  • 口を大きく開けた拍子に顎の関節が外れてしまった
  • 衝撃で歯がグラグラ揺れたり完全に抜け落ちたりした
  • ぶつかった勢いで唇や頬の裏側を深く切ってしまった
  • 顔周りに強い衝撃を受けて口の周囲を怪我した

治療方法

お口の中に切り傷ができたり、歯がぐらつくなどして出血がみられる場合は、止血処置を行い、必要に応じて縫合を行います。また、あごの骨などに異常が疑われる際には、レントゲン検査によって確認します。
強い衝撃により歯が抜けてしまった場合は、歯を保存液や生理食塩水に浸し、これらがない場合には乾燥させないよう口の中で保持した状態で、できるだけ早くご来院ください。歯が抜けてから治療までの時間が短いほど、元の位置に戻して保存できる可能性が高くなります。

口の中のできもの

お口の中にできる「できもの」には、口内炎や水ぶくれ、嚢胞をはじめ、腫瘍に似た病変、前がん状態、さらには良性・悪性の腫瘍まで、さまざまな種類があります。一見すると口内炎のように見えても、実際には別の病気であるケースも少なくありません。
気になる症状がある場合は自己判断せず、早めに歯科医院で診察を受けることが大切です。
問題のないものであれば安心して過ごすことができ、万が一、注意が必要な所見が認められた場合でも、大学病院や専門医療機関へ速やかにご紹介し、早期治療につなげることが可能です。

口内炎

ひとくちに口内炎といっても、その背景にはさまざまな原因が考えられます。
ウイルス感染によるもののほか、天疱瘡・類天疱瘡・扁平苔癬といった自己免疫性の疾患、粘膜を誤って噛んだ部分から細菌が侵入して起こるもの、歯や義歯の鋭利な部分が当たることで生じる刺激性の病変、薬剤の影響、原因が特定できないアフタ性口内炎などが挙げられます。
さらに、全身の病気が関係して現れる症状の一つである場合もあるため、正しく見極めることが重要です。

治療方法
原因が明らかな場合には、その要因を取り除くことから治療を行います。
ウイルス感染が関与している場合は、症状に応じて抗ウイルス薬を使用します。治療には、うがい薬やステロイドを含む外用薬を用いることが多く、炎症の程度によっては、口内の炎症を和らげる効果が期待できる漢方薬を処方することもあります。また、いずれの治療においても、口腔内を清潔な状態に保つことが大切です。

囊胞(のうほう)

嚢胞とは、体内に袋状の構造ができ、その中に内容物がたまる病変を指します。
口腔外科の分野でもみられ、あごの骨や口の中の粘膜などの軟らかい組織に発生します。歯に関連して生じるものと、歯とは関係のないものがあります。
悪性腫瘍のような性質はありませんが、放置すると時間をかけて徐々に大きくなることがあります。
進行すると、骨が吸収されて腫れが出たり、感染を起こして初めて気づく場合もあります。

  • 歯根囊胞

    過去に神経を取った歯では、歯の根の先に細菌感染が起こり、膿がたまって袋状の病変を形成することがあります。これにより、痛みや腫れ、噛んだときの違和感などの症状が現れる状態を歯根嚢胞と呼びます。

    治療方法
    病変の大きさや状態に応じて治療方法は異なります。
    比較的小さい場合:再度根管治療
    病変が大きい場合:嚢胞の摘出や感染した歯根の先端を切除する歯根端切除術を行うことがあります。歯根端切除術は、膿のたまった病巣と感染部位を外科的に取り除き、症状の改善を図る小手術です。根管治療で改善がみられない場合や、被せ物を外さずに治療したい場合に選択されます。

  • 粘液囊胞

    唇を誤って噛んだあとなどに、ゼリー状のふくらみが現れることがあり、これを粘液嚢胞(粘液瘤)と呼びます。口の中には多数の小唾液腺が存在しており、その一部が傷つくことで唾液が周囲に漏れ、袋状にたまって膨らんだ状態になります。自然につぶれて消えることもありますが、再発を繰り返すケースも少なくありません。

    治療方法
    病変部を外科的に取り除く処置を行います。

腫瘍(しゅよう)

  • 良性腫瘍(良性腫瘍)

    良性腫瘍とは、一般的に生命に大きな影響を及ぼすことの少ない病変です。発生部位には、あごの骨にできるものと、口腔内の粘膜などの軟らかい組織に生じるものがあります。悪性腫瘍のように他の部位へ広がることはありませんが、種類によっては再発しやすいものや、経過とともに徐々に大きくなる場合があります。また、頻度は高くありませんが、悪性へ変化する可能性をもつ良性腫瘍も存在します。

    治療方法
    線維腫や脂肪腫、乳頭腫といった口腔内の軟らかい組織にできる良性腫瘍は、状態に応じて、メス・電気メス・レーザーなどの方法を用いて切除を行います。

  • 悪性腫瘍(あくせいしゅよう)

    一般に「がん」と呼ばれる悪性腫瘍は、生命に影響を及ぼす可能性のある重い病気です。周囲の組織やリンパ節へ広がることがあり、手術後であっても再発する場合があります。口腔内に発生する悪性腫瘍には、扁平上皮がんや、唾液腺を起源とするがんなどが含まれます。扁平上皮がんは、口唇、舌、口底、歯ぐき、頬の粘膜、硬口蓋などに生じることがあり、その中では舌に発生するケースが最も多く、次いで歯ぐきに多くみられます。

    治療方法
    悪性へ進行する恐れがある場合や、がんの疑いがある病変については、速やかに近隣の病院へご紹介し、できる限り早い段階での診断・治療につながるよう対応します。

病理組織検査

口腔がんや、がんになりかけの状態が疑われる場合、ブラシで粘膜の表面を軽くこすって細胞を採取する、細胞診を行います。
良性の腫瘍や嚢胞を摘出した場合、その状態やご希望により、摘出した組織を病理医に診断してもらう、組織検査も行います。

舌の痛み

舌の痛みは、炎症や感染症、全身状態の影響など、さまざまな原因によって起こります。
痛みの感じ方や見た目によって考えられる病気が異なるため、早めの受診が大切です。

口腔カンジダ症

口腔カンジダ症は、口の中に常在しているカンジダ菌が増殖することで起こる感染症です。舌や頬の内側に白い苔のようなものが付着したり、ヒリヒリとした痛みや違和感が出ることがあります。免疫力の低下、抗生物質の使用、口腔乾燥などが発症のきっかけになります。

治療方法
細菌検査を行い、菌の種類やどの抗真菌薬の効果が高いかを調べます。
治療は、抗真菌薬を中心に処方を行います。
また、口腔内を清潔に保つことや、義歯の調整・清掃指導などもあわせて行います。

細菌検査

口の中の細菌を綿棒で採取して、臨床検査ラボに検査依頼します。
顕微鏡検査で2~3日後に大まかな菌種が分かり、培養同定によって5~7日後に菌種がはっきりと分かり、カンジダが検出されれば感受性試験によりどの薬が効くか7~10日後に分かります。

口内炎

口内炎は、舌や頬、唇の内側などにできる小さな潰瘍で、強い痛みを伴うことがあります。疲労やストレス、栄養不足、口腔内の刺激などが原因と考えられています。

治療方法
症状に応じて、塗り薬やうがい薬、飲み薬を使用します。
刺激を避け、口腔内環境を整えることで自然に治癒するケースも多いですが、長引く場合は診察が必要です。

口腔がん

口腔がんは、舌や歯ぐき、頬の粘膜などに発生する悪性腫瘍です。治りにくい口内炎やしこり、出血、舌の痛み・違和感が続く場合は注意が必要です。

治療方法
疑われる場合は、速やかに細胞診や歯科用CTなどの精密検査を行い、必要に応じて専門医療機関へ紹介します。
治療は手術、放射線治療、薬物療法などを組み合わせて行われます。

舌炎

舌炎は、舌が赤く腫れたり、ヒリヒリとした痛みを感じる炎症性の疾患です。栄養不足(ビタミンB群など)、口腔乾燥、刺激物の摂取などが原因になることがあります。

治療方法
原因に応じてうがい薬や塗り薬、飲み薬の処方を行います。
栄養指導や生活習慣の見直し、必要に応じて薬の処方を行い、症状の改善を図ります。

舌痛症(バーニングマウス症候群)

舌痛症は、見た目に異常がないにもかかわらず、舌にヒリヒリ・ピリピリとした痛みや灼熱感を感じる状態です。ストレスや心理的要因により神経や感覚が過敏になっていると考えられています。
当院では、口腔カンジダ症との鑑別のために細菌検査を行い、症状や検査結果によりお薬(抗真菌薬、口内炎のうがい薬・トローチや内服薬、漢方など)を処方致します。
初期治療は当院で行いますが、治癒しない場合、大学病院の口腔顎顔面痛専門医の先生へ紹介しています。

治療方法
口腔内の異常がないことを確認したうえで、症状に応じた薬物療法や生活指導を行います。
必要に応じて医科と連携しながら対応します。